​「音楽で笑顔!プロジェクト」のちょうさんのブログです。
​認知症の高齢者施設で介護職員として働きながら、音楽で人を笑顔にする活動をしています。

音楽の力で、認知症高齢者の周辺症状を和らげる

最近、認知症の高齢者による車の事故や、徘徊して電車にはねられたというような悲しいニュースが流れ、「認知症」という言葉を聞く機会が多くなりました。

でも、「認知症」っていったい何なのか、分かりにくいですよね。

私は、認知症の高齢者が入居して暮らしているグループホームで、介護職員として働きながら、音楽で介護現場を笑顔にする活動をしています。

今回は、「認知症の症状とはどのようなものか、それらの症状を緩和する音楽の力」についてご紹介いたします。

認知症とは

認知症は病気の名前ではありません。脳の病気(脳の細胞が破壊されて萎縮したり、脳梗塞などの疾患)が原因となって、認知機能(記憶、判断、言語、理解、思考など)が低下して、日常生活が困難になる状態を言います。

認知症の代表的な4種類

認知症の患者数が多い主な4つの認知症が、アルツハイマー型認知症、血管性認知症、レビー小体型認知症、前頭側頭型認知症です。

各認知症の特徴は別の機会にご説明させて頂くこととし、今回は認知症の症状についてご案内いたします。認知症の症状には「中核症状」と「周辺症状(BPSD)」があります。

認知症の中核症状

脳の萎縮や疾患により、その部位の認知機能が直接障害されて発症する症状を「中核症状」といいます。

中核症状には、下記のようなものがあります。

■記憶障害:夕食に何を食べたか思い出せないのは、ただの物忘れ。認知症の場合は、さっき夕食をしたこと自体の記憶がすっぽりとなくなります。

■見当識障害:いつ(時間)、どこ(場所)、だれ(人)、の順番に、分からなくなります。朝だと思い込んで真夜中に起床して服に着替える、ここがどこだか分からない、息子の顔を見て自分の父親だと思い込む、など。

■失語:言葉が話せなくなる、或いは話せても言葉の意味が理解できない。みかんを見てりんごと言う、など。

■失認:物を正しく理解できない。丸めたティッシュペーパーを見て食べ物と思い込み、口に入れてしまう。

■失行:服の着替え方が分からない、歯磨きの仕方が分からない。

不安や混乱に伴うストレスから生じる周辺症状(BPSD)

「中核症状」が現れた結果、今まで出来たことが出来なくなる、自分自身が分からなくなっていく不安や混乱に伴って蓄積するストレスから、下記のような「周辺症状」(BPSD)が現れます。

■物盗られ妄想:大切にしまっておいた場所を忘れてしまい、盗まれたと思い込む。今度は盗まれないようにと大切に隠すが、今度は自分で隠した場所も、隠したこと自体も忘れてしまい、また盗まれたと思い込む。(そのたびに、また盗まれた!と大騒ぎになります。) 

■幻視・幻聴:見えないものが見えたり、聞こえない音や声が聴こえたりして、混乱する。

■徘徊:どこに行けばいいのか分からない、或いは行きたい場所にたどりつかず歩き回る。 

■帰宅願望:いま居る場所が落ち着けず(安心出来ない、居心地がよくない、居場所が無い等)、家に帰りたいと訴え続ける。そのまま外に出て行ってしまうと徘徊が始まる。

■暴言・暴力:自分の思いが否定されたり、思い通りにならないことに不安や恐怖を感じて、自分の身を守るために介護者(家族や介護職員)に暴言や暴力で抵抗する。

■抑うつ状態:失敗を繰り返すことで気分が落ち込み、悲しい、むなしいといった悲哀感、虚無感に襲われる。

周辺症状を緩和するケア~音楽の効果

認知症の方々の「中核症状」を回復させることは難しいです。

一方、「周辺症状」は、不安や混乱に伴って蓄積されたストレスから現れる事が多く、介護職員としてストレスを感じさせないような接し方やお声掛けなど、症状を緩和するように試行錯誤しながら対応をしています。

周辺症状を和らげるため、接し方やお声掛けを工夫する他に、私は「音楽」を使っています。

実は、音楽にはストレスそのものを軽減する力があります。その結果、周辺症状を和らげてくれる効果があります。

今日は、私の夜勤明けの時間から60分間、私のギター伴奏で、認知症の入居者の方々に唱歌や歌謡曲を歌って頂きました。普段、リビングでうつむいたり、うたたねばかりされている方も、60分間、楽しそうに歌っていらっしゃいました。

また、食事の時以外は居室にこもって寝てばかりいらっしゃる方も、皆さんの歌声に誘われて居室から出てこられ、リビングで他の入居者の皆さんと一緒に歌われました。

普段から、やる気が出ない、抑うつ症状の強い方達が、歌を歌うことによって、やる気を出して笑顔になられ、周辺症状を和らげることが出来ます。

施設内には、不安やストレスから、隙あらば施設から飛びだして徘徊してしまう方や、暴言・暴力のひどい方、物盗られ妄想の激しい方などがいらっしゃいます。

1人1人、不安やストレスの原因も異なるため、現れる周辺症状も人によって様々です。

音楽の力で、認知症の方々の不安やストレスを軽減し、周辺症状を和らげることが出来るように、日々、職場で試行錯誤しています。

いかがでしたか。

今回は、「認知症の症状とはどんなものなのか、それらの症状を緩和する音楽の力」についてご紹介いたしました。

認知症の周辺症状が発生する原因や、周辺症状を緩和する大切さと音楽の効果について、ご理解いただけたと思います。

ご自身のまわりに認知症の方がいらっしゃいましたら、ぜひ参考にしてみて下さい。

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